品質工学入門
(タグチメソッド入門)
  I-85



● 受講期間   ● 受講料  
3か月 16,800円

● ねらい  
品質工学を少しでも平易に活用できるように!
 品質工学は田口玄一博士というすぐれた頭脳によって開発された、技術評価の考え方です。技術開発と言わずに評価という理由は、開発に先立つものが評価のための技術だからです。現在、我々の周辺で起こっているさまざまな問題の多くは、評価のまずさにあります。
 ものごとを行うに先立って、その考え方や方法があらかじめ適切かどうかをチェックする方法が品質工学です。品質という言葉を使っていますが、品質管理とは異なります。
 本講座においてはさまざまな立場の技術者が、それぞれの立場から技術の問題について考え、解決のためのヒントをつかんでもらうようにしたいと考えています。
● 学習目標  
 品質工学を学ぶためには、まず品質工学の考え方を理解する必要があります。これは実際に活用する上で重要です。次に、その考え方にもとづいて、いかなる方法であるかを学ばなければなりません。方法的には、2乗和の分解という考え方から構成されるSN比と直交表と損失関数を理解しなければなりません。
 多くの人たちはこの計算方法に気を取られて、考え方のほうを忘れてしまいます。しかし、考え方に戻ってみると、それほど難しいことを言っているわけではありません。何の課題でもそうですが、本当に役に立つものが簡単であったら誰にでもできてしまいます。誰にでもできないからこそ、すばらしいのです。とにかく品質工学を少しでも平易に活用できるようにしようというのが目標です。
● 教材構成  
・テキスト1冊
・レポート回数:3回

No. 主 な 項 目
1 第1回 品質工学の基礎を理解するために
 ・品質工学の発祥
 ・タグチメソッドの誕生
 ・技術開発としての品質工学
 ・製造段階以降の品質工学
 ・パターン認識におけるMTシステム
 ・データの2乗和の分解の方法
 ・ゼロ点比例式のSN比の求め方
 ・基準点比例式のSN比の求め方
 ・具体的なSN比の求め方
 ・1種類の制御因子によるSN比の比較
2 第2回 技術評価のための方法論
 ・技術を評価するとは
 ・電気的特性による評価の方法
 ・力と変形量の関係による評価
 ・形の転写性による評価
 ・化学反応のSN比の求め方
 ・エネルギー変換によるSN比の求め方
 ・技術の評価の妥当性を調べるパラメータ設計
 ・技術評価の信頼性を確保する確認実験
 ・シミュレーションによるパラメータ設計
 ・計測技術における実物測定の誤差評価
3 第3回 製造段階の活用方法
 ・オンライン品質工学の課題
 ・オンライン品質工学の特徴
 ・損失関数の考え方
 ・許容差の決め方
 ・フィードバック制御による工程の管理
 ・計測における誤差
 ・設計のチェックと取引のための機能性評価
 ・品質工学のこれから
付録 品質工学用語集